某人文科学系学会論文のタイトルのような本エントリー。時々ご質問頂きますので、オフセットナンバーステーを使うことによってどう突起物規制にひっかかる可能性があるのか、また、どうすれば車検対応できるようになるのかについて、簡単に解説します。
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※2020年1月追記※
オフセットナンバーステーの車検対応については、こちらのエントリーも参考にしてください。2021年の新基準への対応の話です。
当店オフセットナンバーステーの車検対応:2021年4月以降の新基準でどのような扱いになるか? | マツダ車専門・輸入&オリジナルパーツ販売 MAZPARTS Official Blog
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平成21年1月1日以降に製作された乗用車(10人未満)であること、高さ2mを超える部分・フロアラインより下等は除外する、高さが2.5mm未満の突起は除外する、その他部材の固さ等の細かい話がありますが、本エントリーでは、厳密な説明は省いてます。また、車検は検査官次第というところがあり、以下の方法で確認して大丈夫だった=車検は問題無い、となるかは分かりませんのでご注意下さい。気になる方はディーラー等に車検前にお問い合わせ下さい。
参考:http://www.hasp.or.jp/shinkoukai/HASPnews/2015/5gatu/p36.pdf
参考:国土交通省:道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2016.06.18】別添20(外装の技術基準)
さて、本題です。当店のナンバーステーに限らず、オフセットナンバーステーを使うと多くの商品でナンバープレートが剥き出しになりますので(ナンバーベース付きのものでも大丈夫かは要確認です)、ナンバープレートのエッジ部分がアウトとなる可能性があります。そのためナンバープレートフレームを付けることを当店では推奨しています。これでOK!とは必ずしも言えなくて、厳密には、直径10cmの球体をコロコロ転がしてみて接触する部分を個別に見ていく必要があります。
直径10cmの球体というのは、こういうもの。ホームセンターで売ってます。250円ぐらい。100円ショップでも探せばあるかもしれませんね。
で、この球体を、ボディ表面をコロコロ転がして接触する「尖った部分」を探していきます。その尖った部分が突起物規制にひっかかるかどうかは、当該突起物の曲率半径が2.5mm以上であること、を満たすかどうかで判定します。こう言われても全然分からないと思いますので、突起物判定要件を満たした以下のようなものをペイントソフト等で作って印刷して、ハサミでカットすることで簡単な判定ゲージを作ることができます。
この上の図を拡大して印刷しても、使えるようにはなりませんのでご注意。サイズが適当です。この判定ゲージのポイントは、先端の半径2.5mmの半円部分ですね。この判定ゲージを、判定したい場所に当ててみます。例えば、ロードスターのマツダエンブレム。基準は満たしているに決まっているのですが、分かりやすいのでここを使います。タマを転がしてみると、この矢印部分が接触していますので、以下のように判定ゲージを当ててみます。ポイントは、この判定ゲージの半円の両端が接触していて、半円の中は接触していないということですね。この条件をクリアしているなら問題ありません。
次に本題のナンバーステーを見てみます。写真では市販のナンバーフレームを取り付けた状態です。このナンバーステー、ナンバープレートの周辺を、球体を転がしてみると、表側は問題なさそうですが裏側がひっかりそうです。表側はぱっと見た感じでも大丈夫なんですが、一応計測しておきます。はい、両端の点で接触しているので問題ナシ。問題は裏側ですね・・・、ということで判定ゲージを当ててみます。はい、判定ゲージの先端半円の内側で接触しているので、アウトです。
では、これはどうやって回避すればよいかというと、
- 元に戻す(元のナンバーベースに戻す)
- ナンバープレートフレームのエッジが表・裏共に突起物規制に対応したもの(角が丸いモノ)を探す → ざっとWebで見たところでは明示的に「突起物規制に対応」と書いたものはなさそうなので、カー用品店等で現物を見て個別に判断するしかないでしょう。
- ナンバープレートフレームは使わずゴムモールを取り付ける
という3つのアプローチが考えられます。
(1)はナンバーベースを簡単に戻せる状況にある人はこれが手っ取り早いでしょう。ただ、BM/BYアクセラの場合は元のナンバーベースはリベット止めですので、元に戻すにも再度リベット止めするか(これまた大変)、ネジ止めを工夫するか、ちょいと手間と思います。(2)は対応できるものがあれば話は早いですが、現物を見ないと分からないので意外と見つけるのは大変かと思います。(3)はナンバーステーを取り付けたまま対応できるので、ちょっとした工作が好きな人・苦にならない人にはオススメ。
ゴムモールというのは、例えば、こういうドアエッジモールとかですね。
この商品が曲率半径2.5mmを満たしているかは当店未確認なので、イメージとして見て下さい。車用のドアエッジモールである必要は全くなくて、ホームセンターでメートル単位で切り売りされているゴムモールでもOKです。車用エッジモールより安いと思いますし。ただ、コの字型のものは小さいホームセンターだと売ってない可能性があるので、規模の大きいところで探すと良いと思います。重要なのは曲率半径2.5mmであることなので、エッジが丸いタイプを選ぶようにしてください。角が丸ではなく尖ったゴムモールも多数ありますので、判定ゲージを持っていって探すと確実でしょう。
調達したモールは、こういう感じでナンバープレートのエッジ部分に直接取り付けます。ナンバープレートの四隅部分は、ちゃんと丸くなるように仕上げてください。でないと、今度はそれが突起物規制に引っかる可能性があります。また、これが脱落するような状態で差し込まれているだけだとアウトとなる可能性がありますので、一時的でいいので両面テープ等を使ってちゃんと固定しておきましょう。ということで、ざっと突起物規制にひっかかるかの判定方法と、その対処方法をご紹介しました。今回はナンバープレート本体側だけを見ましたが、取り付け方によってはナンバーステー本体が対象になる可能性もあります。何処が対象になるか、球を念入りに転がしてチェックしてください。また、ナンバープレート(ステー)だけでなくエアロやマフラーエンドなど、同じ考え方で突起物規制にかかるかの判定・対応も可能です。
おまけ。こういうシチュエーションの外装品がどれだけあるのか分かりませんが、解説。ネジがどう見ても高さが2.5mm以上でエッジも尖っているのですが、球体を転がしてみると隣の黒い部品との間に挟まれるような形になり、球体はネジに接触しません。このような状況にあるネジは規制判断の対象外(つまり保安基準上問題なし)になります。隣の黒い部品の角は球体と接触していますが、これは判定ゲージを当てるまでもなく十分丸いことが分かります。規制はクリアしてますね。
最後に、しつこく繰り返しますが、
上記の判定方法・対応方法で確実に車検対応を満たすことができるという保証はしません。自己責任にて、セルフチェック程度にご利用ください。
当店について、もっと詳しく知りたい!という方は以下をご覧ください!
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まぁナンバーに関しては、暴走族や、オービス逃れ対策だわなぁ〜。
今や側突や、オフセットあるから、横幅デブだし、、、、
リトラクタブルライトが、突起物扱いになったのも、、、時代か〜
でも、S15の純正リヤスポイラーのサイド部なんか突起物形状なのに、、、
ポルシェとかR58.59のMINIみたいに、走行中にせり上がるタイプのリヤスポイラーは
突起物外なのかな〜
全く利権の塊だな。
外圧であっさり今まで駄目だったものが良くなる(流れるウインカーとか)ようなポリシーの定まらない制度ですからね・・・